設備・機器
設備・機器
本学が有する「画像診断」・「核医学検査」・「放射線治療」に関わる医療機器
3.0T MRI
磁気共鳴画像法(MRI)は磁場とラジオ波を使用して身体の組織や臓器を見ることができます。その機序を説明すると、
- MRIが発生させる強力な磁場が身体の中の水素原子を整列させる。
- MRIがラジオ波を身体に送り込むことで、身体の中の水素原子が少し揺れ動く。この「揺れ動き」は身体の組織や臓器によって異なる。
- MRIはこの「揺れ動き」の違いを画像化する。
本学のMRIは放射線学科2・3年生の実験実習、卒業研究、修士・博士研究等で積極的に利用されています。
4-6MV 直線加速装置(リニアック)
外部放射線治療ではメガボルトのX線や電子線を使用するため、直線加速装置(リニアック)がよく利用されています。
本学では一般的な照射から強度変調放射線治療(IMRT)、強度変調回転放射線治療(VMAT)まで実施可能なリニアック(Versa HD)が設置されています。
さらに体表面画像誘導放射線治療(近赤外線を用いて体表面の動きを監視しながら治療)に必要な周辺機器も備えており、放射線治療の基礎的な実験や臨床実習の事前学習、さらに高エネルギー放射線の研究に使用されています。
SPECT/CT
SPECT/CT装置は、体内に投与した放射性医薬品から放出される微弱なガンマ線を検出してその分布をX線CTと同様に画像化する装置です。これにより、血流量や代謝情報などが得られ、主にがんの骨転移診断、心筋梗塞や狭心症などの心疾患、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害やアルツハイマー病などの診断に使用されています。
本学では、実機を用いて基本的な操作方法から撮像技術、画像処理技術、装置の性能評価までの実習を提供して、即戦力となる人材育成を目指しております。
Dual Energy X線CT
Dual Energy X線CT装置は、異なるエネルギーのX線を同時に使用し、物質の組成や密度の違いを明確に可視化する画像診断技術です。これにより、血管造影剤の使用を最小限に抑えながら、血管や組織の病変を高感度かつ高精度に検出できます。これまでより、組織的な評価精度を向上させた人体の断層像取得することができるような装置です。
当装置は学部生、大学院生の実験実習、卒業研究等で積極的に利用されています。
一般X線装置
診療用X線装置は、医療現場で使用される重要な機器の一つです。X線は、人体の内部組織や骨を透過して、画像を生成するために使用されます。この装置は、X線管と患者が寝る撮影台、そしてX線の強さや量を制御する操作卓の3つからから構成されています。
骨や関節、臓器ごとにそれぞれの診断に適した撮影法があるので学内実習ではファントムと呼ばれる人型模型を使って撮影法について実践的に学びます。
本学科には10台以上の診療用X線装置と計測器を設備しており、撮影法だけでなく診療用X線装置の特性についても実習で学ぶことができます。
デジタルマンモグラフィ
デジタルマンモグラフィは、乳がんの早期発見に役立つ最新の画像診断技術です。
本学にはCRシステムとFPDシステムの両方があり、それぞれの特徴を比較した実験や研究が可能です。
デジタルマンモグラフィの利点としては画像の劣化なしで情報伝達が容易であり、多様な画像処理が可能で、AI(Artificial Intelligence:人工知能)技術を駆使したCAD(computer aided detection:画像診断支援)の利用も容易となっています。
このデジタルマンモグラフィは学部生、大学院生の実験実習、卒業研究等で活用しています。
超音波装置
診断用超音波装置は、医療現場で使用されている重要な機器の一つです。超音波を体表から体内に照射してその反射を画像化しています。診断用として、周波数と音圧が制限されており安全な装置です。CTやMRIに比較してリアルタイム性と空間分解能に優れています。遮へいが不要であり、小型化した超音波装置は訪問診療、災害現場や救急車内で使用されています。
眼底カメラ
眼底カメラ装置は、網膜や視神経の状態を撮影し、眼科医が病変や疾患を評価するのに用いられます。非接触型の装置であり、高解像度の画像を迅速に取得できるため、糖尿病網膜症や緑内障などの眼の疾患の早期発見やモニタリングに役立ちます。眼底カメラは、予防医療や定期健診において重要な役割を果たし、視覚障害の予防や早期治療に貢献しています。
当装置は学部生の実験実習、卒業研究等で積極的に利用されています。